45.今、改めて考える「ソーシャルエコノミー」とは何か?~改めて問われる、企業の社会的使命とは?~ | 株式会社 鈴木商会

45.今、改めて考える「ソーシャルエコノミー」とは何か?~改めて問われる、企業の社会的使命とは?~

先日のコラムで取り上げた、「仮想通貨」に関してだが、仮想通貨取引所である、コインチェックがハッキングの被害にあい、取引所内で補完されていた約580億円あまりの仮想通貨「NEM」が、喪失するという事件が明るみになり、世の中を騒然とさせている。

 ビットコインの急落に続き、こうした仮想通貨管理に関する危惧が現実のものとなり、所謂、「インターネット上でしか定めることのできないバーチャルな通貨」を巡る様々なリスクがこの期に及んで取りざたされている。

 これらの事象を鑑みた際に、今の成熟し、洗練された高度資本主義の行き着く先は、ある意味、投資可能な金融商品を生成さえて、投資を誘発し、バブルに持ち込むという、一つの危うさを窺い知ることになった。

 例えば、2008年のリーマンショックも、サブプライムローンという、冷静に考えれば投資するには危険な代物に対しての投資を大手投資銀行が主導し、呼びかけ、世界を混乱に導いたわけだが、経済効果というものが、ある種、奇妙な金融商品への投資を募ることでしか生み出せないのであれば、まさに日本も危うい金融至上主義経済に傾倒しつつあることを予感させるのであるが。これは実に危険な兆候ではないか?と筆者は危惧を抱いている。

 アメリカで、ドナルド・トランプ政権が樹立して1年の時が流れたが、今、世界は様々な“分断”の危機に瀕している。アメリカファストと自国第一主義を抱え、自らの都合を他者に押し付けるというその方向性は様々な軋轢を生み、世界を震撼させている。

 同盟国である日本も、それに追随する中で、筆者が一番危惧することは、今までその風土の中で培われてきた日本独自の文化、モラル、規律というものが、徐々に失われ、まさに、日本人までも、ミーファースト、自分第一主義的な風潮に囚われ始めているのではないか?という点である。

 仮想通貨に対して安易な儲け話に足元が揺らいでいることを考えると、効率よく、手際よく、すぐに利益を得る方法に縋りつく人々がこれだけいたということでもあるのだが、消えた580億円が有益な資本として活用されれば、全く新しいビジネスや市場の創造にも寄与できると考えるのだが…。

 最近、筆者は若い世代のビジネスパーソンとの交流を重ね、日々様々な議論を行う中で、強欲な資本主義に屈しない、新しいビジネスの在り方とは何なのか?ということを、20代前半から30代前半にかけての新世代が危機感を痛切に感じ、立ち上がろうとしている。それはもはや寡占や独占、競争至上主義に立脚しない、まさに「社会的な企業活動とは何か?」ということを真剣に考え始めていることを予感させる。

ひとつには、勝者や敗者が歴然となるこの競争至上主義に対して、ある意味、嫌気がさし、辟易としている。また、新しい時代の到来と言えどもなかなか委譲されない権益や既得権の奪還にある種の限界を感じ始めている。など、社会変革の呼び声が高まるにも関わらず、実際には改革が進まない現状に対する苛立ちや焦りも募り、どうすればそれが可能なのか?に関して真摯にそれに向かおうとしている新世代も少なからずいる。

 そんな中で、話題の中心となっているのは、“ソーシャルエコノミー”に関しての考え方である。

 かつて、ソーシャルエコノミーは、以下のように定義されていきた。

 

ソーシャル時代の経済を考える上で浮かび上がるキーワードは,「共」「創」「費」の3つである.これは,サービスする側とされる側が「共に」,楽しみながら協同してコンテンツを「創り」上げ,出来上がったものを「消費」していくというプロセスが重要であることを意味している.この動きは,多くの企業にとって見過ごせないものであり,新しいサービスのあり方を考えさせるものだと思う.というのも,ソーシャルエコノミーの下では,従来サービス提供側であった企業と享受側であった顧客の垣根が曖昧になり,一緒にサービスや商品の価値を創りながら,そのプロセスをも顧客に消費してもらうという,これまでほとんど見られなかったビジネスモデルが主流になるだろうからである。 

出典 阿久津聡著 ソーシャルエコノミーの時代における新しいサービスを考える

 そして今、新世代のビジネスパーソンを中心とした世代で議論されているソーシャルエコノミーとは、この概念から一歩踏み込んだ、新しい社会的な意義を持つ経済活動についてである、

 以前にも、プロシューマーという今後は消費者、生活者が生産者となり、新たな経済活動が展開されるであろうということはこのコラムでも触れたが、単純にモノを創り出す、生み出す、消費するに加え、社会課題、弊害を克服するためのソリューションとして企業活動が実現されないか?ということに関して、今、我々の間では様々なブレストが繰り返されている。

 若い世代の中では、生産性を高めるために、最新のテクノロジーを駆使した、生活に様々な工夫を取り入れているライフハック、ファスト・ファッション”や、”ファストフード”など、所謂、安くて、早くて、品質のいいモノを効率よく購入したり、摂取したりして、あまりお金のかからない生活を標榜するファストライフ、絶対に、生活から無駄を省き、シェアできるものはシェアして、出費を抑えるだけ抑えて、徹底した断捨離のもと、極力、モノを持たない、買わない、ミニマリストライフというのが生活に根付いたある種のトレンドとも言えるライフスタイルなのだが…。

 これに関して、それを取り入れている中心世代たち自身が疑問を感じ始めている。

 デフレ景況下のもと無駄のない生活を送ることがマストであり、そうでなければ、ある種「豊かな生活」を得ることは難しいという通念を打破しなければ

ならないのではないか?

 という意見がこのところ大いに噴出している…。

 つまり、デフレ下で、価格競争にさらされ、安いモノを購入することは、生産者や製造メーカーといった“川上”をいつまでたっても、克服されないのではと…。

 その一例が日本よりも市場の伸びしろが期待されるASEAN他諸国に対して、高付加価値の日本製品の供給を増やすアウトバウンドへの取り組みであり、所謂、第6次産業と呼ばれる、ビジネスモデルへの挑戦である。

 アメリカ型のご都合押し付け主義ではなく、諸外国が、更なる発展を遂げるために、日本に溢れる、知恵や人材、システムの活用ができないか?ということである。

更に、今、若い世代の中で、社会課題として浮彫になっているのは世代間の断絶…。

自分たち世代では解決できない課題を、経験と幅広いネットワークを持つ、中高年、シニア世代に対してのある種羨望の眼が高まっているのだが、実はこの世代間断絶が解消されれば、もっと、ビジネスが活性化されることに若い世代が気付き始めている。

つまり、若手ベンチャーのサポート役、ご意見番として、中高年、シニア世代とコミュニケーションを取りながら、新たなビジネスモデル構築に向けてのコラボレーションを望む声も聞こえ始めている…。

企業側の都合により、リストラの危機に瀕しているバブル世代と若い世代の“橋渡し”…。

実はこれを望むのは、若い世代にあったりする。

今、様々な分断が進み、協調や対話が失われる中で、社会には様々な課題が頻出している。

でも、これはまさに両者の歩みよりによって解決できるのではないか?と、今、筆者も様々な構想を練っている。

今、本当に必要な事とは、誰もがわが身大事さに、近視眼となっているその視線を、もっと外に、もっと遠くに向けて、ある種の「異業種格闘技戦」に挑むことではなかろうか?

ソーシャルエコノミーの確立に関してはまだまだ結論は出ていないのだが、若い世代との交流の中で、この日本に築かれつつある世代間の壁を取り払うことが、これから先の未来への可能性の一歩ではないかと、今、ひしひしと感じている

 

 

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