66. Do The Right Thing 最終章 ~問われるのは、人、それぞれの信念と正義~ | 株式会社 鈴木商会

66. Do The Right Thing 最終章 ~問われるのは、人、それぞれの信念と正義~

約1年にわたって連載の機会を得た、このコラムも本章をもって完結となる。

 まずはこの機会を与えて頂いたことに深く感謝を申し上げると共に、拙文を読んでくださった読者諸兄に御礼を申し上げたいと思う。

 本当にありがとうございました。

 この1年間、僕自身も様々な試練、困難を得ることになったのだが、マーケティングコンサルタント業の需要よりも、ライティング業、コミュニケーションプランニング業の需要が増え、今後はこれらの業務に注力してゆく所存である。

 さて、この1年間、このコラムの主題として選んだのは、信義、信念、正義といったことであったのだが、今、それが果たして本当にまっとうされようとしているのか?という事に常に疑問を持ち続けてきた。

 経済の低迷は、あらゆるムダを排斥し、競争を激化させ、人々から安定や安寧を奪い、時代の閉塞と混沌は更に深まる様相を呈している。

 その中で一番危惧されるのは、“懐冷えて、心も貧しくなる”ことである。

 低迷する経済の中で、経済合理主義が横行すると、世の中から余裕は消えると、人の心を豊かにするファクターは、“ムダな事”、“無意味なこと”、ひいては“ダサいこと”などとされる風潮が高まってくる。そして、あらゆるものが逼迫してくると、まずは身の安全を図ることが優先され、利他の精神や篤志的精神が後退し、結局それが分断や対立を生み、格差が忽然化してくる。

 “もう、人になど構っていられない”というのが多くの人の本音かも知れない。

 けれど、本当にこの国が再生し、持続可能な社会を実現するために必要なのは、対立や対決などではなく、融和であり、共存共栄への理解であり、友愛であると、僕は思っている。

 それぞれの人が、それぞれの役割を果たし、活躍の場を得ることができ、社会参画への実感、そして、自分の成し遂げた成果が変革に寄与したという実感を得ることができれば、再生や持続可能な社会の実現も夢ではない。

 ただ、閉塞と共に、どんどん排他的傾向が深まり、排外主義が横行すれば、人々の活躍の場がどんどん失われてゆくことになる。

 バブル崩壊という悲劇と共にスタートした平成も残すところ、あと2年を切った。

 けれど、新しい時代の到来にさほど、多くの人が期待を持てないその要因は、経済の低迷と呼応して深まる、“心”の低迷であると僕は思う。

 更に、危惧されるのは、“権威や権力の実質的な価値の崩壊”である。

 “心無き者”が地位や名声や栄誉や所得を得つつも、富の再分配、循環は進まず、このまま行けば、生まれた段階定められた階層から脱却不可能な状況に陥ることになりかねず、未来を支えてゆく子供たちの、その能力や可能性が最大化されないという、国家として最も憂慮される事態が訪れることは容易に想像できる。

 そこから脱却を図るためには、既に限界を迎えている敗戦からの復興モデルに依存した制度、仕組み、システム、法律の根本的な是正が必要とされる。

 ではそのために必要なのは何か? 

 それは、何度も、ここで述べていることではあるが、一人、一人の社会に対する意識、見識、良識である。

 いつまでたっても、ことなかれ主義、臭いモノには蓋をして、問題は先送り、ひよって、権力や既得権益に縋り、己の保身に走れば、この状況からはいつまでたっても脱却できない。

 物事の本質に目を向け、課題の解決への挑戦を拒むことなく、新しい価値を探求し、更なる価値の構築に向けての視座と努力を失わないことが必要だと思われる。

 今、こうした閉塞を迎えた最大の要因とは、結局、この国の多くの人が抱いている、“無関心”、“ことなかれ主義”であり、いざ、自分の元に火の粉が及んだ時にはもはや後の祭りでしかないことに、どれだけ想像力を抱くことができるのか?にかかっている。

 これから先の未来、今、顕在化している問題、課題をどう解決し、これから先の未来に対してどのようなヴィジョンを抱くのか? 

 結局、人、一人、一人からその意識が失われれば、それを実現することは不可能になるのではないだろうか?

 Do The Right Thing を掲げて書き進めてきたこのコラムの最後に上げておきたいことは、正義、信義の追求についてだが…。

 何が正義で、何が信義にかなったものなのか?それは、あくまでも自分の尺度でしかなく、独善的なものになりかねない。

 だからこそ、人には“他者”が必要なのである。

 本当に、何が正しいことなのか?そして何が信義にかなったものなのか?

 それを見極める目を濁らせないこと。

 正義や信義を追求しても、それが利益に繋がることでもないかも知れないし、アドバンテージとはならないかも知れないけれど…。

 一生を終える時に後悔だけはせずに済む…。

 ここに残す、最後のメッセージ。

それは、“あなたにとって人生が後悔の無いであるよう、ただそれを祈る。”

である。

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