50.鉄鋼、アルミで関税課税~アメリカの“自国第一主義“にEU諸国が反発、丁々発止の攻防が始まる予兆をどう見るか?~ | 株式会社 鈴木商会

50.鉄鋼、アルミで関税課税~アメリカの“自国第一主義“にEU諸国が反発、丁々発止の攻防が始まる予兆をどう見るか?~

閉塞と混沌が続き、その糸口を保護主義的政策に見出そうとする…。
 歴史を紐解くと、これが様々な軋轢を呼び、ひいては戦争にまで発展する。
 そんな悲劇を人類はこれまで幾多繰り返してきたことか…。
 先日、アメリカ大統領、ドナルド・トランプは、「自国の安全保障の観点から、中国他、関係諸国から輸入される鉄鋼、アルミニウムに対して、関税の引き上げを実施する」という大統領令の発布を表明…。
 これに対して、まず、中国が猛反発の意志を示し、日本も、経済産業相の世耕弘成が、「同盟国である日本の鉄鋼とアルミの輸出は安全保障に影響しない」とも説明。「日本の鉄鋼は日本企業や米企業にも不可欠で、米雇用にも影響する」と訴えている。
 更に、EU各国はでは、ジーンズ等のアメリカ製品の非買運動が拡がる懸念が示されると、今度は、アメリカ大統領、ドナルド・トランプがツイッターで、「EU諸国から輸入する自動車への更なる関税課税」を示唆し、大きな波紋を呼んでいる。
 こうした自国第一主義に伴った保護主義的政策の断行は、今や、グローバル化が進む国際社会の実情に即さない、判断であり、こうした安直な思い付きが結局、雇用や消費に影響を及ぼし、自国を更なる閉塞に追い込むことに対して、ドナルド・トランプという大統領は、想像が及ばないようである。
 これを実際のビジネスに当てはめて考えればよく分かる。
 自社の利益にばかり、拘ることで、このようなことを考えたとしよう…。
 競争力を高め、高い収益を維持するために、原価の低減を促すべく、取引先企業に値下げを求める。これが、物価目標2%の向上を果たし、デフレを脱却した時期ならともかく、ギリギリの利益を確保しながら、原材料を供給している企業からすれば、もはや、これ以上の値引きには応じることが出来ないので、今度は人件費や設備投資を抑えることに、注力しようとする。
 結局、これは互いが首を絞めあうことになり、質の高い製品を供給できず、互いが価格を上げることも出来ず、Win&Winどころか、Lose&Loseの関係に陥ってしまう。
 自身の利益を守るために、他者の損失を拡大させる…。
 しかし、こうした負の連鎖が、デフレスパイラルを招き、バブル崩壊以降の日本経済の停滞を招いた要因の一つでもある。
 仮に、そこで損失を齎すことになったとするならば、何処かで埋め合わせをする、ギブ&テイクが成立すれば互いの利益は維持できるのだが、今、何かを求められれば、応じる側ばかりが損をする…。
 そのような状況に鬱積を抱えている経営者諸氏も多くいらっしゃるのでは?と推測できる。
 株価上昇や為替の安定で、経済の好調を実績として示す、政府ではあるが、その恩恵を得ることができない、業種、業態の経営は今、厳しい状況を迎えている。
 政府は物価上昇2%の目標を達成することを掲げながら、日銀総裁の人事においては“異次元の金融緩和”を実行しつつも、それが実体経済に反映されない状況が続く要因を招いた、黒田東彦氏の留任を決定している。
 この閉塞を打破する最大の切り札とは?
 今、市中銀行がため込んでいるふんだんな資金が、それを必要とする、零細、中小、個人、ベンチャーという、金融政策で然程恩恵を得られない業種業態に対して、どんどん資金を充当し、新しいビジネス、新しい市場、新しい価値を創出することにある。
 つまり、経済構造を変換させるための、「富の再分配」が重要な視点となる。
 こうした重要な論点から目が逸らされ、さして重要でない施策、法案が現国会で審議の対象となっていることも、この閉塞を脱しきれない要因でもあるのだが…。
 この厳しい状況下にあって、閉塞を打破するには、やはり、ガードを固め、利益を手堅く守るということに目がゆきがちであるが、やはり、新しい価値の創造に挑戦することが、ビジネスに携わる者の視点として重要なのではないだろうか?
 これは筆者の地元企業における一つの事例なのだが…。
 金融、不動産業の堅調を受けて、建設業も、なかなかの堅調で業績を拡大している。
 その企業の一つが、ビジネスプランをベンチャー起業家や、大学生、専門学生から募集して、それに対して投資をし、ビジネスを成立、維持、拡大することに挑んでいる。
 まさに民間レベルの新しい価値の創造であり、新しい市場の創設である。
 こうした取り組みが拡大してこそ、一億総活躍時代は到来する。
 今、利益を上げている業種、業態こそ、これからの新しい日本の未来の可能性を広げてゆくためになすべきこととは、そんなことではないか?ということを教えられる一つの事例である。

 

 

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