34.「“組織”は一日にしてならず…。しかし、“組織崩壊”はほんの一瞬の魔で起こる!」辞任した民進党前代表前原誠司に見るリーダーの過ち | 株式会社 鈴木商会

34.「“組織”は一日にしてならず…。しかし、“組織崩壊”はほんの一瞬の魔で起こる!」辞任した民進党前代表前原誠司に見るリーダーの過ち

しかし、「山が動く、気運」は多少あったのにも関わらず、以前よりも酷い状況に陥ったのが、日本の政治…。

 このことについては既にこのコラムでも触れたので割愛するが、今回は、政治に更なる混乱を齎し、混沌を引き込んでしまった、前民進党代表である前原誠司のこの一連の発言、行動に見るリーダーとしての資質について触れてみたい。

 

1.そもそも「また前原!」を選び出してしまった民進組織全体の誤りが悲劇の序章

 

 時は選挙前、所謂平時に、民進は代表蓮舫が辞任して、民進は代表選を迎えることになる。

 この時の争点は何をもって国民の負託にこたえてゆくのか?であった。

 前原は自民党に代わる新しい保守政党の実現を模索し、対抗した枝野は

よりリベラル色の強い、護憲、生活者視点での政治を模索しようとした。

 結果、民進内では、前原を選びだしてしまった。

 おりしも時は、森友、加計問題の追及をどうかわすかと、自公政権が守りに入り、それをもみ消すために“解散の時”を狙っている時…。

 ここは、自公政権と明確な“対立軸”や“差異”を打ち出すことの出来る野党勢力

の結集を、国民が望んでいただけに、その“ニーズ”を受け止めることができなかった、民進党組織全体の党運営の在り方に誤りがあったと筆者は考える。

 民進党を企業組織と考え、国民を顧客と置き換えよう。

 政治家、政党の役割とは、国民の負託を得て、国民の求める政治の実現にある。

 顧客ニーズを受け止めることのできない企業と同じであり、ニーズにない価値を提供した際には、顧客にはそっぽを向かれ、事業の存続が危ぶまれるのは当然のことである。

 

2.危機対応を誤り、同様している間に隙をつかれ交戦状態に持ち込まれてしまった総選挙。

 

 就任早々、前原は勝負に出た。前述した国民の負託は、リベラル路線の模索にあることを薄々感じ取った前原は党幹事長という重役を、リベラル派の新星ともいえる山尾志桜里に白羽の矢を立てた。

 ところが、ご周知のとおり、山尾は文春砲による不倫スキャンダルという醜聞に晒されあえなく撃沈。

そして、政権与党は民進の足元が揺らいだと見ると、なんと、ここで、解散総選挙という暴挙にも似た“戦”を仕掛けられてしまった。

 この時に、前原が山尾を担ごうとしたことに批判が集中したが、それは間違いだと筆者は考える。

 山尾は選挙戦に突入しても、“不倫”を否定し、“事実ではない!”と有権者に支持を訴えた。

 であるならば、山尾は文春砲に屈することなく、堂々と名誉棄損で、文春を提訴し、自身の潔白を示すとともに、民進党幹事長という重責をまっとうすべきであったのである。

 前原にも任命責任に関しては落ち度があるが、危機管理対応を誤り、民進を混乱に貶めたそのきっかけを創ったのは、前原ではなく、山尾である…。

 経営者は常にリスクとの闘いであり、決断を誤れば、こうした危機対応に迫られることになる。

 危機対応の際に非常に重要なのが説明責任である。

 山尾が記者会見の席で、記者からの質問を遮断して、その場を去ったことは説明責任の放棄…。

 経営者は如何なる場合においても、その対応を誤るわけにはいかない

のである。

 

3.虚を突かれパニック状態に陥り、“名を捨て、実を取った”とされる希望との合流。本人は創造的破壊を公言したが、それはただの破壊行為でしかなかった..。

 

 山尾の離党、突然の解散総選挙…。

 前原はリーダーとして、何をどうすればいいのか?まったく思考が停止してしまったのではなかろうか?

 ここで、前原がなにをしなければならなかったのか?

 それは国民が民進に何を求めているのか?を理解することであった筈である。

 ところが、また、ここで選択を誤る。

 都知事選挙、都民ファーストを従えての都議会議員選挙…。

 都議選の動向は確かに国政に影響が大きい。

ガラスの天井2枚を突き抜けて、ブームに乗り、風を感じた都知事小池百合子は国政への進出を目論んだ。

 そして、前原は小池に擦り寄り、密室の中の謀議で組織の存続にかかわる重大な決断がなされた。

 そう、本人は創造的破壊と称した希望との合流である。

 前原は“名を捨て、実を取り、安倍一強打破の戦いに勝つ!”と明言したのだが、小池が掲げた改革保守など、国民の望む、“反、自公政策”などではなかった。

 更に小池から、“排除”、“選別”、“踏み絵を踏ます”という、屈辱を与えられたメンバーの心は、完全に前原から離反した…。

 たぶん、前原の政治に対する理念と、小池の政治に対する理念はかなり近しいものである。

 しかし、それが組織の成員すべての総意ではない。

 前原は“顧客ニーズに立脚できなかった”と同時“組織で自身に従う成員のキモチ”を台無しにしてしまった。

 正直、筆者はここまで愚かな政党代表というリーダーを見たことがない。

 結果、民進は分裂。そして、民進からは誰も衆院議員がいないという最悪な結果だけが残った。

 野田、岡田、玄葉、安住などの有力者は未だに民進党員でありながら、国会では無所属会派に属するという極めて奇怪で分かりにくい状況を迎え、更に前原自身は民進に捨て去られ、希望に合流するというなんとも、無責任で不誠実なことの終焉だと呆れてものが言えない。

 企業経営においては顧客のニーズウォンツが第一であっても、第二はやはり、成員の意志、志の実現と生活基盤の確保である。

 そのどれも満たすことが出来ず、自ら辞任を申し出ても、自らの行方は保証され、選挙で敗れ、議員であることを継続できなかった成員は、路頭に迷う。

 信義も正義もあったものではない。

 かつてバブル崩壊期に、倒産した山一證券社長の野澤正平氏は、自身の愚を詫び、社員に非はないことを涙ながらに訴えた。

 それがせめても経営者としてのあるべき姿である。

 しかし、民主党時代から二十年の歴史を積み上げてきた、民進党も、実質終焉の時を迎えたと筆者は思う。

 二十年の時を重ねるというのは並大抵のことではない。

 しかし、リーダーの決断一つで、組織は一瞬にして崩壊する…。

 リーダーの決断、選択、言動、行動は実に重い。

 組織を束ねる経営者は、前原のような過ちだけは犯してはならない…。

 

 

 

 

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