12.人のフリみて我がフリ直せ…。絶対に経営者が真似してはならない日本のリーダーの所業 | 株式会社 鈴木商会

12.人のフリみて我がフリ直せ…。絶対に経営者が真似してはならない日本のリーダーの所業

このコラム執筆中の、2017年6月6日現在、衆参両院では第193回国会が会期中なわけだが、本国会では、森友学園問題、加計学園問題等、我が国のトップである総理大臣が、恣意的に自己の意向を通すべく、何等かの関与、働きかけを、各省庁や諮問委員会等の組織に対して行われたのではないか?という嫌疑がかけられ、野党がそれを追及しつつも、真実が何も明かされないという異常事態が続いている。

 国会でそのような追求、答弁が行われているかについて、ここの詳細を記載するつもりはなく、このコラムを読んでいる皆様は、日々、テレビのニュース番組や新聞報道などからその推移を理解されていると想定するのだが…。

 この国会での答弁や政府見解を示す、首相安倍晋三氏や、官房長官菅義偉氏と答弁や記者会見での対応…。

正直、組織のリーダーやスポークスマンの姿勢としては決して誉められたものではない…。

北海道新聞が5月26~28日の3日間に実施した調査結果によると、安倍内閣を「支持する」は4月の前回調査から12ポイント減の41%、「支持しない」は12ポイント増の57%だった。

さらに、6月1日に発表された日経新聞電子版「クイックVote」の調査結果は、もっと衝撃的…。内閣支持率は前回調査の52.1%から25.4ポイントもダウンして26.7%だった。

つまり、企業に置き換えた時に、リーダー及び企業の中枢にいて、リーダーを代弁する参謀が、あまりにも顧客でありステークホルダーである、国民、メディアに対してぞんざいで誠意のない対応を見せているからであり、もし、これが起業のトップの発言であったとすれば、その企業は既に顧客やステークホルダーからの信頼を失い、存続の危機に瀕している筈である…。

首相や官房長官の方便が習慣化し、そこに問題意識を感ずることが出来ない人も多くいるのではないのか?と考えるので、リーダーとして、スポークスマン=参謀として、発言の何処に問題があるかを改めて検証しておきたい。

 

①軽々に進退に関わる発言をしてはならない…。

 

森友学園問題が発覚した2月、安倍首相は「もし、自分、もしくは自分の妻がこの問題に関与し、何らかの政治的圧力をかけたことが発覚したならば、総理の職のみならず国会議員の職を賭す。」と発言してしまった。

この問題がさほど国会での追求を呼ばず、この一言で幕引きが図れるとの思い上がりが、野党からの追撃を呼び、それから以降の関係閣僚や、官僚、そして森友学園に認可を与えた、大阪府知事がメディアに対して何らかの対応を示さなければならない事態にまで発展してしまった。

トップが意向を働かせ、何等かの利害得失に絡むことは、政治の世界のみならず、ビジネスの世界でもよくある話…。それだけの権限と裁量があるのが、トップである。

であるから、ここで、“総理の職のみならず国会議員の職を賭す。”と自らの進退に関して言及したことは明らかに軽率。

もし、仮に政治的関与に対する事実が明白になれば、トップの座を誰かに譲渡さなければ、示しがつかない。

果たして政治的関与があったかどうかは、現時点においても定かではない。

いや、首相が、進退に関わることを明言してしまったから、定かにできないというのが、国民にもひしひしと伝わってくる…。

だから、官僚、関係閣僚はあいまいな答弁を繰り返す。自分の発言がトップを引きずり下ろすという事態になれば、その責任は甚大であり、事の推移に寄れば、これまで積み上げてきた、キャリアを一瞬にして失うことに成りかねないからである。

結局、トップの安易な一言が、傘下に拡がる多くの組織を硬直化を呼び、それぞれが負いきれない責任から、追及から免れようとし、更にそれぞれが保身に走る…。

傍から見ていて実に滑稽な茶番…。

これを企業のトップが行えば、間違いなく、顧客及びステークホルダーの“心”はその企業から離れる。

だから、軽率に自己の進退に関わるような発言を行ってはならない。

上場企業なら、株価の暴落は免れない大失態である。

 

②飼い犬に腕を噛まれたら正々堂々と反論を行うことが重要。

 

 加計学園問題においても、首相に距離の近い友人に特区での便宜が図られ、それに対する政治的関与=総理の意向の有無が焦点になっているが、朝日新聞が入手した、“首相の意向が反映された”とする文書の有無を巡り、再び、政権与党は、野党の追及を受けることになったのだが…。

 この文書の有無を巡り、前、文科省の事務次官前川喜平氏がその存在を認め、首相、官邸は、まるで飼い犬に腕を噛まれるかの如く、反旗を翻してきた。

 首相の(トップの)恣意的な決定で積み上げてきた議論が揺らぎ、“行政がゆがむ”ことに憤慨し、この発言に至ったと説明する前川氏のメディアでの発言は実に理にかなっているように映り、国民世論、及び、メディアは前川氏を支持、支援するという風潮が高まった。

 ここで問題なのは、文書があると主張した前川氏を国会に招致し、喚問するという手続きを取らないため、前川氏の主張が正しいのでは?と国民、世論がすっかり、政府与党、官僚の対応に呆れてしまっていること。

 もし、このように内部告発という危機的状況が噴出した場合、トップはどのように対応すべきなのか?

 とにかく事実を徹底調査し、前川氏の発言に誤りがあるならばそれを正す。もしくは、前川氏の主張が正しいのであれば、公式の場で謝罪を行い、責任を取る。

 選択肢はこのいずれかでしかない…。

 文書があるのかないのか?前川氏の主張が正しいのか?間違っているのか?

 それがいつまでたっても明確にならず、文科省も曖昧な、的を得ないと答弁を繰り返しているから、国民世論も苛立ち、野党メディアも追及の手を緩めない…。

 答えが二つに一つしかない場合、仮にどちらかが明白になった時は潔くそれを認めて適切な対応をとる。それをトップが行わなければ、企業経営においては、顧客もステークホルダーの心も離れ一方でしかない。

 

 ③ 反論、追撃に対して、苛立ったり、恫喝したり、話題をすり替えてはならない。

 

 国会での首答弁では、野党の追及に対して、苛立ち、「それは印象操作だと!」また、的を得ない発言を繰り返す、首相。

 本国会においては、いちいちヤジに対するいら立ちを見せたり、執拗な追求に対して恫喝にも似た方便を繰り返すシーンが何度もテレビのニュースで報じられた。

 また、スポークスマンである菅官房長官の定例の会見でも、首相同様に、苛立ち、恫喝し、議論を挿げ替えるような発言が繰り返されている。

これら一連の対応に関して元経済産業省の官僚であった古賀茂明氏は、安倍首相の政治哲学に“国民は「すごく怒っていても、時間が経てば忘れる」「ほかのテーマを与えれば気がそれる」「嘘でも断定口調で叫び続ければ信じてしまう」、つまり「国民は馬鹿である」ということ”があるからこのような対応に至っているのだと説明しているのだが…。

もし、トップが、顧客やステークホルダーを見下し、蔑み、バカにして、苛立ち、恫喝し、都合が悪くなったら議論を差し替えるという対応にでたらどうなるであろう?

顧客は顧客であることをやめ、取引利害の関係のある組織も、そこから離れるのは明確…。

これらの発言、行動はトップとして参謀としてあるまじきことというのは言うまでもない…。

 

企業を営む際には、様々な顧客やステークホルダーとの軋轢が生まれたり、問題やトラブルが発生することは避けて通れないし、今回の前川氏の問題のように内部から情報がリークされ予想だにしない困難に直面するケースも多々ある。

つまり、経営者は常に、批判や追撃の的にされ、正しい判断と真摯な誠実な対応を求められるわけである。

それができなかった企業が、残念ながら存続できず、逆に、それに対する対応を真摯に行ってきた企業が存続可能で、更に新たな進化を遂げる…。

真なる成長と進化を遂げたいのでれば、荒波のように訪れる怒涛の困難と試練に耐え、真摯に誠実に事に向かう…。

それができない経営者は、経営者の器にはない…。

 

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